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NEWシェイプ「LNN」のすゝめ

2025.09.13

バタバタと慌ただしく夏も駆け抜けましたが、きちんとご紹介できていなかった、NEWシェイプ「LNN」にスポットを当ててみたいと思います。

もともとは、お客様のリクエストから生まれたモデルですが、基本的にはMartin社のトリプルオー(12フレットジョイント仕様)をイメージしています。

「LNN」の「L」はラージサイズのL、「NN」はご存知の通り、ニューヨーカー/ノンカッタウェイを意味します。

実は、この基にしたトリプルオー。かなりマニアックではありますが、コアなアコースティックギターファンなら、誰もが魅了されるモデルであります。

TOKYO OFFICE 橋川もこのモデルに魅了されたひとりであります。(現在はカッタウェイ仕様の個体のみ所有していますので、ぜひ機会があれば弾いてみてください。)

最初にリクエストいただいた神奈川県 T様も、そんなマニアックモデルのファン。イメージは橋川には十分伝わりました。

T様が愛用されていたのは、オールコアボディのオーセンティックモデルです。

ボディシェイプは、ダブルオー(いわゆるニューヨーカーシェイプ)よりひとまわり大きく、その特徴は何と言っても12フレットジョイント。さらにはロングスケール。(14フレットジョイントのトリプルオーや、ダブルオーはミディアムスケール)

12フレットジョイントは、一度ハマると抜け出せないくらい、とても魅力的なサウンドです。

弦の振幅が一番大きい12フレット上(ナットからサドルまでの中心)でボディにセットされているため、とてもふくよかな鳴りを持っています。また、14フレットジョイントモデルと比べると、ジョイント位置が深くなり、ブリッジ駒位置がボディ下部に下がるため、低音域が心地良く響きます。

そんなトリプルオーをベースに、Yokoyama Guitarsらしくシェイプをアレンジしました。

「なぜ今までなかったのか!」というくらい、とても落ち着くボディシェイプです。

プロトタイプは、ロゼッタに太めのウッドリングを採用してみました。少し雰囲気が変わり、こちらも素敵です。

このMartin社のトリプルオースタイル、スローテッドヘッドなのも魅力の一部なのですが、実際演奏される方たちからは、「弦交換が大変…」などという声も結構耳にします。

ですので、Yokoyama Guitarsでは、ソリッドヘッドを基本として今後製作していきます。

もちろん、スローテッドヘッドでのカスタムオーダーも可能ですので、ご希望の方はぜひカスタムしてください。

現在ストックしているのは、下記の2本です。

【Thank you, SOLD !】LNN-SM #1076 / Sitka Spruce & Mahogany -ProtoType-

こちらは、NEWシェイプ製作のために作られたプロトタイプ。

ベアクロウの入ったシトカスプルーストップ、マホガニーバック&サイドを採用。シンプルながらも、このモデルの良さを引き出すボディマテリアルです。

よろしければ、ご参考までにサウンドサンプルもご覧ください。

続いてはこちらのモデル。

【Thank you, SOLD !】LNN-MM #1088 / All Mahogany

こちらは、5月に開催された「TOKYOハンドクラフトギターフェス2025」出展用に製作されたモデルです。

オールマホガニーボディ、スローテッドヘッドを採用し、その手の愛好家の方達にはビビッとくる仕様となっています。

指板&ブリッジ駒にはエボニー、バインディングにはオバンコール、ヘッドトップにはスポルテッドメイプルを採用しています。ボディを装飾するヘリンボーンも、イメージにぴったりです。

オーディトリアムよりひとまわり小さく、12フレットジョイントのため、抱えた時にかなりコンパクトに感じます。取り回しの良いモデルに仕上がったと思います。

橋川イチオシのNEWシェイプです。

魅惑の12フレットジョイントサウンドを、ぜひお試しいただきたいです!

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