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ニューヨーカースタイル変遷記

2018.09.21

今、お客様の間で密かにブームになっているニューヨーカースタイルについて触れてみましょう。

Yokoyama Guitarsとしてはシリアル100番前後からモデル名 ” NN ” 、いわゆるニューヨーカースタイルのノンカッタウェイ仕様を製作しています。

こんな感じです。
こちらはお客様のオーダー品 ” NN-GB ” です。シリアルで300番代ですね。

これでも十分に良いと思いますが、橋川としてはもう一息、もう二息カスタムしてブラッシュアップしたいなと常々思っていました。

製作当時はほとんどがYokoyama Guitarsのノーマルヘッドを採用していましたが、やはりニューヨーカーと言えばスローテッドヘッド。スケールも通常の648mmではなく628mm、12フレットジョイントでしょうと。

そもそもYokoyama Guitarsのスローテッドヘッドは以前より存在していましたが、それも橋川リクエストです。

あれはシリアル#217、#218でナイロン弦仕様を作ってもらった時だったと思います。

こんな感じですね。

横山らしいきれいなシェイプですね。
オリジナルシェイプなのになんか落ち着くこの感じが堪りません。

実は上記三点は大きなポイントですが、改良するのはさほど難しくないんですね。その仕様で先生にお願いすればいい訳ですから。

本当に困難を極めたのは実はここからなんです。

指板エンド位置&サウンドホール位置、それとブリッジ形状。
最後に全体のデザイン。これは仕様書では指定ができません。

一回目の改良版が完成したのが2016年の秋頃でした。これももう二年も前なんですね。

その時のがこんな感じ。

ヘッドこそノーマルヘッドで、カッタウェイ仕様でしたが、12フレットジョイント&628mmスケールを採用。ブリッジ形状もレキュタンギュラー風に改良、デザインもシンプルに仕上げました。細かいことを言うとボディシェイプ、厚みもカスタムしています。

だいぶ雰囲気も変わって良い感じです。
これでスローテッドヘッドになればOKかな?ってところまで持ってこれました。

この一本は富山県のN様にご購入いただいています。ありがとうございます!

しかし、まだまだ満足しないのです。

Yokoyama Guitarsのニューヨーカースタイル自体、Martinコピーでは全然ないので、もう少し横山らしさが欲しいのです。サウンドホールの位置も微妙に下げたいという希望もあります。

そんなことを数年かけながら悶々と考え、先生にお願いする機会をうかがっていたわけです。

ブリッジ形状もいいアイデアが浮かばず、先生に相談したら「小さくする?」って。
そんな事できるの?!って感じでしたが、やってくれました。

それがコレ。

下がノーマルサイズ、上が外周を約3.0mmずつ小さくしたスモールブリッジ。

横山らしいシェイプのまま良い感じのサイズになりました。

あとはサウンドホールの位置ですね。
これが微妙に動かすだけで楽器の印象がガラッと変わるので難しい・・・。

サンプルになるギターを見つけたので、そのサンプル品を基にサウンドホール位置を決定しました。ザックリ言うと最終フレットを1フレット追加して19F仕様にして、サウンドホール位置は約10mm下げました。

そのモデルの途中経過がこれ。

素敵なバランスです。

全体のデザインにはヘリンボーンと先生の言う「縞」でシンプルながら雰囲気のある感じに仕上げてもらいました。

全体のバランスをはじめ、ヘッド形状、ブリッジ形状と、当初の希望通りYokoyama Guitarsらしさを存分に取り入れたニューヨーカースタイルの完成です。

よく見ると最近の先生のトレンド、エルボーコンター加工もヘリンボーンを邪魔しない様に採用されています。

まだ完成していないのに、皆さんこのシェイプでオーダーをくれるという嬉しい悲鳴。機会があればぜひお試しください。

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